米国の年金の受給申請をした

 受給資格ができたので、米国のソーシャルセキュリティとTIAAのアニュイティの受給申請をしました。

大学院を修了してから米国でポスドク〜終身雇用の研究員をやっていました。1985年に渡米して、1996年に帰日するまでずっと米国の大学に雇用されていました。11年いたわけですが、最初の3年はJビザだったので、2年間は免税だったかわりに年金には加入できませんでした。4年目からはH-1ビザになり、比較的すぐにグリーンカードをもらいました。

最初に着任した時の年俸は、田舎町だったので、多分低い方だったと思いますが、23,000ドルでした。アパート代が4-600ドル位だった様に思います。ホンダ・アコードの中古車を買ったのですが、これが9000ドルで、自分では買えずに、祖母に助けて貰った記憶があります。職種も昇進したのですが、給与もいい感じでどんどん上がって、帰国直前には5万数千ドルだったと思います。ドル円は80円から150円まで(今と同じように)乱高下していました。

米国のソーシャルセキュリティ

ルールも変わっていると思うので、詳細は書きませんが、私のソーシャルセキュリティは36クレジットです。通常なら40クレジットないと年金が貰えないのですが、日米間の協定によって、36クレジットが無駄になることなく、米国から老齢年金が貰える様です。

40クレジット未満の人は、日本の年金機構に申請を出して、年金機構が、日米の受給期間を通算すると受給資格がある旨の証明書を添付して申請書を米国大使館に送ってくれます。1957年生まれは66歳6ヶ月になったら年金が貰え、その3ヶ月前から申請出来る、との事でしたので先日予約をして年金事務所に申請に行きました。

予め大使館や年金機構のwebページで調べて、申請書と添付すべき書類を揃えて行ったのでスムーズに話が進んだのですが、対応してくれた職員さんがやり方を良く知っていたので驚きました。普通の年金事務所で米国の年金を申請する人は滅多にいないと思うのですが。。。

日本の銀行に円で振り込む事も可能、との事なので、こちらはそうしようかと思っています。大使館から本人確認の連絡が来るはずですが、まだ来ていないし、その後もかなり時間がかかりそうです。実際に振り込まれたら記事をアップデートします。

ちなみにソーシャルセキュリティは、日本の老齢基礎年金に相当すると思うのですが、給料に応じた額を納付する仕組みなので、基礎年金と厚生年金の中間位なのかもしれません。

TIAA

TIAAはTeachers Insurance and Annuity Association of America-College Retirement Equities Fundの略で、所謂企業年金の団体の一つだと思います。カリフォルニア州には有名なカルパースがあるので、TIAAがどの範囲をカバーしているとかはよく知りません。こちらもどれ位の自己負担額があったかとかも記憶にないのですが、以前オンラインで見たときに私の入金額が36,000ドル位だったと思います。大学と折半だとすると、持ち出しは9年間で、半分の18,000ドルだったのでしょうか。所謂確定拠出年金で、投資先も自分で選べる様になっています。当時、全く何も分からなかったので、株式半分債券半分、と設定して以後全く触っていませんでした。こちらは、頻繁にレポートを送って来るし、オンラインで、現在の額もチェック出来るので、受給資格が出来るのを楽しみに待っていました。

給付の方式も選べる様になっているので、電話でやり取りして、夫婦二人の両方が死ぬまで一生(二生というのでしょうか。。。)一定額が貰える様に設定しました。平均余命とかを計算して額を設定するのでしょうが、人種とか聞かれていないので、米国人の平均余命を使うのでしょうから、何となく得をしたような気がします。

電話とオンラインでのやり取りで、ついさっき、私のリクエストを受領した、という連絡を貰いました。支払い方式も色々選べて、SBI銀行のドル口座に半年に一回振り込んでもらうように手配しました。幾ら貰えるのか、ちゃんと口座に振り込まれるのか、楽しみです。

3月2日追記:今日口座をチェックしたら、いつも見ていた口座残額はクローズされていて、Annuity incomeにコンバートされました、というメッセージが来ていました。その結果、投資額は1996年から2024年までで7倍以上になりました。何回かの不況を乗り越えて、28年で7倍だと、年率7.2%で増えた事になりますね。

3月3日追記:今日チェックしたら3/1-8/31の6ヶ月分が9155.37ドルだった。月額1526ドル
3月7日追記:SBI銀行から外国受け取りのお尋ねが来た。もう一歩だ。
3月8日追記:SBI銀行のドル口座に無事振り込まれた。米国側と日本側で50ドル位の手数料を取られた模様。

考察

以下の計算は間違っているかもしれません。年金機構のシミュレータ等でご確認ください。

日本の老齢基礎年金は良く知られている通り、40年(480ヶ月)納めても年間で75万円しか貰えません。昔は大学(院)生や海外在住者は任意(納めなくても良いが、その分貰えない)だったので、私は445ヶ月しか納めていません。60歳以上も働いていたので、経過的加算額としてその分は増えているはずですが。諸事情でまだ受給を開始していませんが、月額6万円程度と予想しています。

日本の老齢厚生年金は、ボーナス年2回の最高額(年収1080万円位)で12年働くと、月額6万円弱となります。期間に比例して増えます。(ただし、標準報酬の上限が65万円になったのは、2020年9月から。)月割で給料を貰いボーナスのない年俸制の場合、上限値は低くなり、年俸780万円以上で12年働くと、月額4万3千円の年金になります。私の場合、38歳で承継ポストに着任して、60歳を過ぎて年金証書を貰いましたが、その時点での老齢厚生年金は月額10万円程度でした。意識して繰り下げているわけではないのですが、こちらもまだ受給を開始していません。基礎年金・厚生年金共に、67歳の誕生日位から受給する予定です。

米国のソーシャルセキュリティは、1988年から1996年まで9年間36クレジット加入していたのですが、コロナ前に試算した所、月額700ドル位貰えそうでした。つい先日もう一度試算したら、試算額が倍近くなっていたので、試算が間違っていて、取らぬ狸の皮算用かとも思っていますが、それにしても日本の基礎年金と比較して、受給開始が一年半遅い事を考慮しても、多い様な気がします。現時点の円安のせいもあるとは思いますが。

米国の企業年金TIAAは、つい先日、最終的に決めた条件とは少し異なった条件で試算したのですが、こちらは、(最初の6ヶ月は)月額1526ドルでした。手続きも順調に進んでいるので、振込の通知が来るのを楽しみにしています。面白いと思ったのは、私が死ぬまで(+少なくとも10年は貰える)、という条件と、私と妻が両方死ぬまで(+少なくとも10年は貰える)、という条件で比較したら、後者が月額100ドル位しか少ないだけでした。日本の老齢厚生年金も遺族年金はありますが、TIAAの場合、私が先に死んだ後、それまでと同じ額、8割、半額見たいな選択も出来て、こちらの状況・希望に沿って柔軟性があると思いました。

私は、博士課程終了後、米国で11年、その後日本で27年研究者として働いて退職しました。米国の基礎年金が月額1300ドル(簡単な試算による)、月額779ドル、厚生年金が月額1526ドル、日本の基礎年金が65万円(繰下げで17%アップ予定)程度、厚生年金が月額10万円(プラス65歳までの分、繰下げで17%アップ)程度貰える事になりそうです。米国の基礎年金が、もし本当にこの額貰えたら、一番予想外でした。

終身年金なので、現在価値を年利4%で計算すると、それぞれ8768万ドルと6300万円になります。60歳を過ぎるまでは試算とか確認とか全くしなかったのですが、まあ結果オーライなのかなと思っています。(鋭い方は、TIAAは36000ドルの7倍と大分違うじゃないか、とおっしゃるかもしれません。多分受給額を計算する場合の年利率をもっとずっと高く見積もっている+無限級数ではなく、比較的短い期間を仮定している、のだと思います。現在価値と将来価値をご参照ください。)

2024年6月18日追記:米国のソーシャルセキュリティ月額が確定したので、上記変更した。取らぬ狸の皮算用の額ではなく、昔計算した額に近かった。いずれにせよ、計算方法がわからないので、米国のソーシャル・セキュリティ・オフィスを信じるしかない。

年金の3階建て部分については全く理解出来ていないが、一時金として60万円位と終身年金として年2万6千円位貰える様だ。

ちょっとだけ皆さんへのお勧め

若い研究者の皆さんには、やはり、この点だけ見ても、米国の大学・研究機関での武者修行をお勧めします。今後、米国は更に良くなり、日本は更に悪くなるような気がします。振り返って、私は行って良かったです。私としてはもっと米国に居たかったのですが、父親から、「棺桶に片足突っ込んどるで」と、おどされたので、帰国しました。父親は私の帰国後も25年位元気でした。とはいえ、内外の研究プロジェクトの進行等を考慮すると、良い時期に帰国したのかなと今は思っています。

年金の試算も、節目の年等には、やってみることをお勧めします。

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