投稿

1月, 2024の投稿を表示しています

SBI証券の外国株式配当金支払通知書からデータを抜き出す

 確定申告の季節になりましたね。メインの証券会社としてSBI証券を使っています。暫く前から「My資産」というサマリーページが出来て、便利になりましたが、外国株式の配当金から引かれた外国の源泉徴収税の一覧が得られませんでした。 このページ に説明されているのですが、特定口座(源泉徴収あり、配当受け入れ)以外の場合には、都度発行の様です。同じ日に支払われた場合には一つの支払い通知書に複数の支払が記載されています。 外国で支払った源泉徴収税を取り戻したり、分離課税にするか、総合課税にするか、申告不要にするかの検討をする際にspreadsheetにまとまっていると便利ですよね。ネットで検索しつつpythonのプログラムでSBIの支払通知書を読んで、データを取り出すことに成功したので、記事にしました。試したのは米国で外貨決済のものだけです。他国のADR等で別の処理が必要なものもあるかもしれません。 PDFファイルからテーブルを読み出すのにはcamelotというライブラリを使います。pip3でインストール出来ますが、ghostscriptを使いますので、必要なら別途homebrew等でインストールします。 取り敢えず一つ読んでみたら、(1) 日本語が読めない、(2) テーブルがうまく読めない、という状況でこれは駄目そうか、と諦めかけたのですが、line_scaleというパラメタを大きな値に設定したところうまく読めました。 以下にプログラムを示します。まずは必要なモジュールをインポートします。 import camelot import pandas as pd from pathlib import Path 次はpandasのDataFrameを作る準備をします。 cols = ["配当金等支払日", "国内支払日", "現地基準日", "銘柄コード", "1単位あたり金額", "数量", "配当金等金額", "外国源泉徴収税額", "外国精算金額", "国内源泉徴収税額", "受取金額", "申告...

建築士さんと家を建てよう

 permanentの職を取ったら、とか、子供が小学生になる前に、とか理由はいくつかあると思いますが、住まいを賃貸から所有へ、と考えますよね。ここではどちらが得か、という議論はしません。単に、家を建てるのは面白い、という話です。小学校の時の卒業文集を見ると、将来建築家になる、と書いていた私なので、バイアスがかかっているかも知れませんが。 もし、職場に近くて、あるいは配偶者の職場とあなたの職場の中間点あたりに住環境の良い地域があって、将来的にもそれほど値段の下がりそうにない所で土地が買えたら、あるいは、ご(義)両親が土地を提供されて二世帯住宅の提案をされたら、建築士さんに設計・監理を依頼して家を建てましょう。 もし、我々研究者の様な変わった人間の言うことを聞いてくれる建築士さんに巡り合って依頼出来れば、当然ながら設計監理費として、建築費の10%程度取られますが、良い工務店を選んでくれる、こちらの希望を徹底的に叶えてくれる、施主支給などのやり方でなるべく安く建てる様に努力してくれる、などのメリットがあり、結果として満足の出来る家が出来上がると思います。 最近自宅と両親の家を売却する機会があり、インターネットのロング・テール効果を実感しました。2軒とも、普通の家からは3シグマ位離れた感じの築20年以上の家だったのですが、それぞれ「まさにこういう家を探していた」と言う買い手が比較的すぐ現れて思っていたよりもずっと高い値段で買ってくれました。なお、家と庭は注意してできる限り良い状態に保つ様にはしていました。ので、皆さんが趣向を凝らしたこだわりの家もそのせいで売れないと言うことはないと思います。 家に求めるもの まずは家に何を求めるか、を考えます。例えば、今なら耐震性能とゼロ・エネルギーでしょうか。高い耐震性能の家は、建築士さんは建てた事があると思いますが、ゼロ・エネルギーは殆どないと思います。そこで、研究者である貴方の出番です。貴方が計算すれば良いのです。 耐震性能を高くするには、一階の窓を減らして壁を増やすのが大事なので、一階に寝室や浴室を配置します。二階にリビングとキッチンを配置して、窓を大きくして明るくします。あとは建築士さんの出番です。 紙で物を見るのが好きな方はこの段階でA3がプリント出来るプリンタを購入する事をお勧めします。少なくとも数年前はちょっと探すと...

簡単な登記は自分でやろう

 登記ってご存知でしょうか?自分の財産に関する権利や義務を登記簿に記載して貰う行為の事です。例えば、ある土地があったとして、この土地が誰のものかはどうやってわかる(決まる)のでしょうか? まず誰のものか知りたい場合には、「 登記情報提供サービス 」を利用します。(利用法については、登記情報提供サービスのwebページに書かれているのでそちらを参照してください。) 誰のものかわかって、その持ち主からこの土地を購入して自分のものに出来る事になった場合、売買契約書をかわして、お金をあげて土地を貰います。土地を貰うと言っても、家に持って帰るわけにもいかないので、登記簿にこの土地を購入して自分のものになった旨を登記します。何百万円〜何千万円ものお金を渡しているので、登記は確実にしたいですよね。売ってくれるという人が本当にその土地の持ち主で、売却する意思や権利があるかの確認から始まります。従って、こういう大事な登記は司法書士さんにお任せします。 自分で出来る登記 では自分で出来る登記はどんなものがあるでしょうか? 登記名義人(や共有者、信託登記の受益者、委託者)の住所変更 抵当権の抹消登記 相続登記 建物の表題登記(急がない場合) 建物の保存登記(急がない場合) 建物の滅失登記 法人の本社の移転 役員の重任 代表取締役の交代 などです。法人の設立も今は簡単に自分でできるようになっているみたいです。自分でやれば、登録免許税と切手代だけで済みます。ICカードリーダーも必要です。 法務局のホームページには、色々な場合の申請書の例から手続きのやり方まで、非常に詳しく書かれています。それをよく読みます。どうしても、具体的にわからない事があったら、申請書を送る先の法務局に電話して相談します。親切に教えてくれます。 申請後も、間違っている所があったら、こちらで記入した電話番号に電話をくれます。簡単な修正であれば、「補正」という手続で、申請書を修正して再申請します。例えば、申請するべき人がまちがっていた、というような重大な問題があった場合は、取り下げるように言われますので、指示に従って取り下げて、再申請します。その場合、支払った登録免許税は後から還付されます。新しい申請にはもう一度登録免許税を電子納付することが必要です。 登記の仕方 登記は、申請書、登記の原因を示す書類、申請人の本人確認...

士業の方と知り合いになろう

 皆さんは「士業」という言葉をご存知ですか?国家資格を取って、社会生活において必要な様々な手続き等をあなたの為にやってくれる方のことです。弁護士、会計士などが代表的です。本記事は、私自身の経験をもとに、色々な士業の方と、日頃から知り合いになっておこう、というお話です。 社会生活において、自分の事だけでなく、両親の事も含めて、いろいろやらなければならない事があった時に、気軽に質問が出来て、正しい解答を貰える人がいると非常に安心です。メールで、困っている問題を具体的・率直に書いて「こうこうこういう場合はどうすれば良いですか?」と聞いて答えが貰えたら便利ですよね。もし専門家に知り合いがいたら、さっとメールして、1~2日のうちに疑問に答えてもらえます。ただし、質問メールの最後には、必ず、「もし費用が発生したら支払いますのでご請求ください」と書き添えます。先方もプロなので、貴方の問題を解決する際に時間や知識を使ったら、報酬を得ることは当然です。メールに返信する手間だけで答えられる場合は多分費用の請求はありません。 士業の方に出会う機会はあまりないかも知れません。意外と出会うのが、同窓会です。同窓会で士業の方に出会ったら、話をして、必ず名刺をもらっておく事をお勧めします。先方からも、息子(娘)が理系に行きたがっているんだけど?みたいな相談を受けることもあります。PTAとかも機会があるかもしれませんね。 社労士 正しくは、社会保険労務士で、業務は広範囲に渡ります。我々に関係あるのは、年金の相談とか、もし会社を起こしたりしたら、社会保険とかです。社労士の方と知り合いになる簡単な方法は、口座のある(地方)銀行でやっている年金相談会に参加してみる事です。何か、個人的に具体的に知りたいことがあれば、個別の相談も可能です。話をして良さそうな方だと思ったら、名刺を貰っておけば、将来質問したり、依頼したり出来ます。自身の年金の申請はもちろん、扶養の相談だったり、遺族年金の申請だったり、相談出来る事がわかっていれば安心です。 もちろん最寄りの年金事務所でも親切に教えて貰えます。先日、年金事務所に予約を取って、米国の国民年金であるソーシャルセキュリティの申請をしたのですが、稀なケースだとは思うのですが、親切に、手際よくやってくれました。 会計士・税理士 税金に関することは、会計士さん、また...

現在価値と将来価値

イメージ
現在価値と将来価値、という言葉を聞いたことはありますか?数年前に仲間内で話した時のスライドを記事に書き直しました。以前話した際には「another storry of r」という副題で話しました。 永年会員と年会費 私が若かった頃、米国物理学会(APS)の永年会員(permanent membership)が1,500ドルでした。当時年会費は100ドルだったので、かなり高かったのですが、少し考えて永年会員になりました。今でも、かなり薄くはなりましたが、physics todayを送ってきてくれます。数年前、60歳になった際に英国王立植物学会(RHS)のシニア永年会員にもなりました。こちらは永年会費£820で、当時年会費は£50位でした。こちらは寄付的意味合いで加入しました。 現在価値(PV)、将来価値(FV)と割引率(discount rate, r) 現在価値とn期間後の将来価値、割引率の間には以下の関係があります。 ここで、rは 期間あたりの割引率で、nは期間(単位期間のn倍)です。将来価値を現在に焼き直したい場合、$(1+r)$の$-n$乗で割り引かないといけない、という意味です。 キャッシュフロー 経済学では、安定したお金の流れをキャッシュフローと言います。将来安定してキャッシュフローが予定されている場合に、その現在の価値はいくらでしょうか?ここでは期間の単位を年として、n年後のお金は$(1+r)^{-n}$で割り引かないといけないので、キャッシュフローの現在価値は となります。これが、APSやRHSの永久会員が年会費の15~16倍である理由です。一般的にはrは0.04-0.05を使うのですが、会費の場合は徴収の手間等が大幅に削減されるので、お安めになるようです。他にも、株価情報の一つであるPER(price earning ratio)の元になるのもこれです。 理系の皆さんは(今の日本みたいに)r→0の時はどうなるの?という疑問が湧くと思います。n→∞まで足すことはないよ、というのと、rは大体0.04位だよ、というのが一般的な答えのようですが、納得しがたいところもあります。 有限年のキャッシュフロー ということで、キャッシュフローがn年後で終わる場合を考えてみます。 両辺に$(1+r)$をかけて$1/(1+r)^{n-1}$を足して引きます。 この式から上...